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「フランダースの犬」日本人だけ共感…ベルギーで検証映画
「フランダースの犬」日本人だけ共感…ベルギーで検証映画 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20071225i302.htm

興味深い記事でした。記事によると欧米では「負け犬の死」としか映らないみたいです。パトラッシュと天に召されるアニメの最後のシーンだけが印象的で、なぜあの状態になったのか覚えてなかったのですが「画家を夢見る少年ネロが、放火のぬれぎぬを着せられて、村を追われ、吹雪の中をさまよった揚げ句、一度見たかったこの絵を目にする。そして誰を恨むこともなく、忠犬とともに天に召される」という前提だったみたいですね。

これを「負け犬の死」というならば、欧米的には「放火のねれぎぬを着せられたネロ少年が、愛犬パトラッシュの嗅覚を武器に、放火の真犯人を追い詰め、アントワープの大聖堂で対決する!」という具合のほうが良いのでしょうか。

記事を見るとベルギー人の研究家は3年かかって謎の解明を試みたそうで、結論は『日本人は、信義や友情のために敗北や挫折を受け入れることに、ある種の崇高さを見いだす。ネロの死に方は、まさに日本人の価値観を体現するもの』とする「滅びの美学」にあるそうです。

正直に感想をいえば、3年かけて調べたわりに、そのへんの日本人に聞けばすぐにわかりそうな結論じゃないかと思ってしまいました。もっと言うならば、日本式のキーワードで読み解けば「判官贔屓」とかじゃないのかなと思いました。どうでしょうか。

このBLOGに応援をいただいた方も、立場として弱い人の見方をしたくなる気持ちではないのかと思っています。ただし、今回のBLOGにとって彼らが完全な弱者となりえなかったのは、彼ら個人の問題ではなくて、やっぱり「白人」は、今現在も日本人にとって「強者」と見えるものなのでしょうか、という部分です。

「転落した強者」に対する心情は、これも「日本人特有」の感情が働くように思います。このBLOGがアクセス殺到したときは、批判と応援が半々ぐらいでした。批判の中には「自己責任」や彼らの準備不足などを指摘する、もっともな意見もあったのですが、かなり感情的なものも多数ありました。いわゆる「ざまあみろ」風の内容です。

実際に会って話した私は彼らには「白人」どうこうよりも、いち個人であることが優先されますが、ネットの場合だとアメリカ人、白人の代表者としてどうしても見られてしまうのだろうと。ネットはさらに匿名の世界だから、感情表現がストレートに出てしまう。その罵倒の根源にある感情とは、やっぱり「転落した強者」への思いだと考えています。

欧米諸国へのコンプレックスが日本人の中にあるのかないのか? と、問われればあると思います。だから、英会話スクールという高額なものが、受け入れられてきた部分ももちろんあるだろうし。

「デブ・ハゲ・英語」は儲かると、ビジネスの格言として言われています。これは人間のコンプレックスを突いた商売だから、お客さんも少々高くてもお金を払ってしまうという話です。どこまで本当かは知りません。

本題と大きくそれたけど「滅びの美学」みたいな結論も一理あると思います。どれも、日本人の根幹に関わる、根の深い問題だと思うので、いつものように結論は出ません。すいません!




「滅びの美学」で思い出しましたが、前々から読みたいと思っていた本を注文しました。未読ですが文学的な評価も高いみたいなので推薦しておきます。

戦艦大和ノ最期 (講談社文芸文庫)
戦艦大和ノ最期 (講談社文芸文庫)吉田 満

おすすめ平均
starsこころのふるさと
starsやはり最高の書
starsあくまでフィクションとして・・・
stars迫真の真実の描写
stars戦後の価値観の席巻を予見していたであろう吉田満氏

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コメント

前回のコメントの例として取り上げようとした話題でした(笑)

>正直に感想をいえば、3年かけて調べたわりに、そのへんの日本人に聞けばすぐにわかりそうな結論じゃないかと思ってしまいました。

その通りなのですが、その日本人特有の観念がない外国人にとってそれを理解し納得するのは難しいのでしょう。前回のコメントで引用したニーチェの言葉のように「となりの民族はその言葉を理解できない」のですから。

同時に日本人も日本人の観念が当たり前すぎて、外国人に敢えて言葉で説明するのが難しいということも言えるかもしれません。落語のオチを口で説明するのが口幅ったいのと同じようなものでしょうか。

日本人にとって当たり前で世界共通と思われていたことが、実は日本人独特の性質であり、それは外国人から指摘されないと気付かないということは結構あると思います。

「そんな簡単なこともわからないのか」と思ってた時点で、私は文化のギャップを感じていたようなもんですね。

思うのですが日本人であることを自覚するのは、やっぱり海外に出た時です。他人がいてこそ初めて自分の存在を認識できると。日本にいるときは、私は日本人だとあまり自覚しないもんですからね。ありがとうございます。

日本で放映されていたアニメ「世界名作劇場フランダースの犬」と原作は内容が大きく異なります
フランダースの犬のベルギー版(つまり原作)は童話らしく60ページ程の短編だったそうです
それに対してアニメ版は30分54話、40話までがオリジナル構成になっています
ネロの年齢は原作では15才程度、死に至った時の年齢が19才
アニメ版は9才に変更されており、40話までの展開で感情移入し、
何故この子が死ななければならないのかということを感じる方も多かったと思われます
また、原作ではベルギーが独立戦争に勝利したものの、貧困層と難民を多く抱えこみ
ルーベンスの出世物語を夢見て、働かず絵描きをしていた人たちが増加していたという風刺をしている作品でもあります
ベルギーの人が好ましい作品であると思う理由が無いのです

ベルギーの監督は3年間研究をしたという話ですが、
日本版の作品を見て、負け犬の死という結論を出したかは疑問がつきます
おそらくこの監督は「滅びの美学」という題目をつけてDVDを売りたいのでしょうね…

通りすがったさん。

原作と大幅に違うのはニュースで見たのですが、けっこう違うみたいですね。読売のニュース記事は、何を題材にして意識調査したのかわからないので、なんともいえませんね。原作は未読なんですが、機会があれば読んでみます。どうも情報提供ありがとうございました。

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